2013年1月7日星期一

中国を擁護!ジャッキー・チェンが“酩酊”発言、香港で大バッシングの背景

中国を擁護!ジャッキー・チェンが“酩酊”発言、香港で大バッシングの背景
「ドランクモンキー 酔拳」(1978年)や「プロジェクトA」(83年)といった作品で日本でも80年代から90年代、絶大な人気を誇った香港出身の国際的なアクションスター、ジャッキー・チェンさん(58)が最近、母国である香港で大変なバッシングを浴びています。

 きっかけは中国の週刊誌「南方人物週刊」とのインタビューです。まずは12月12日。英紙ガーディアン(電子版)やAP通信、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の電子版など欧米メディアが一斉に報じていますが、ジャッキーさんは、香港返還15周年を迎えた2012年の7月1日、約40万人が中国の民主化を求め、香港で抗議デモを展開したことについて「こうしたデモは規制すべきだ」と中国政府の肩を持つような発言をしたのです。

 ご存じのように、香港は1997年に中国に返還されるまでは英国の植民地でした。そのため、一定の自治権や独自の法体系を有しており、抗議活動や言論の自由といった中国本土とは異なる西洋スタイルの市民的自由が確立されており、香港市民はその自由を享受し、そのことにとても高いプライドを持っているといいます。

 そうした経緯もあって、香港では毎年7月1日の返還記念日に中国の民主化を求めるデモが起きていますが、今年は返還15周年の節目とあって、当然ながら空前の規模となりました。しかし前述したような香港の特殊事情や歴史的背景を知っている人なら、そうした市民活動を非難するジャッキーさんの発言が非常識なのは明白です。香港の人たちが怒るのも当然でしょう。

 ちなみにジャッキーさんの発言はこんな感じでした。

 「われわれは抑圧されることを嫌い、自由を好むが、やりたいことを好きなようにはできない」

 「香港は抗議の街となった。かつてそれは韓国だったのに…。みんな中国の指導者たちに怒り、何にでも抗議するが、当局は人々が抗議できる問題と、抗議が許されない問題を定めるべきだ…」

 さらに英国統治下の香港についてもこう発言しました。

 「自由ではなかったね。多くの(芸能人などの)ゴシップニュースが耳に入ってきたかい?。通りで多くの人がおしゃべりしていたかい?。答えはノーだ。市民は行儀良く振る舞い、英国は(市民を)ひどく抑圧していたよ」

 こうした発言に対し、香港の政治家や学者たちは、香港市民700万人が尊重する自由の価値を全く理解していないと非難の声を上げました。

 民主化推進派の何秀蘭(シド・ホー)立法会議員(58)はフランス通信(AFP)に対し「(発言は)受け入れられない」と怒り「チェン氏こそ、言論の自由が最も重要な映画産業で成功した人物だ。彼が富と名声を得ることができたのは、香港が自由な街で、彼が出世の階段を上る機会を手にすることができたからだ」と強く批判しました。

 ジャッキーさんは09年、中国の政財界人の会合「ボアオ・アジア・フォーラム」で、中国政府による映画の検閲問題について問われ「中国国民は誰かに管理される必要があり、政府は多くの自由を認めすぎないよう慎重であるべきだ」と述べ非難を浴びています。ちっとも懲りていないようです。

 続いて12月19日。AFPや米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)などこれまた欧米メディアが一斉に報じていますが、今度は暴力団から身を守るため、かつて香港で銃や手榴(しゅりゅう)弾を所持していたと「南方人物週刊」とのインタビューで話したのです。香港では銃の所持に許可証が必要で、香港警察がジャッキーさんから当時の許可証の有無などについて聴く方針を明らかにするなど、波紋が広がりました。

 インタビューでジャッキーさんは、香港映画界に跋扈(ばっこ)するギャングたちと敵対したため、一時、米国に逃げたが、彼らに銃撃されたため、自身も銃を持つようになったと説明。

 その後「香港に戻って食事していたら、刃物を持った約20人のギャングに囲まれた。俺は銃を出した。服の中にはもう2丁持っていた。そして奴らに言ってやったんだ。『お前らはひど過ぎる。俺はずっとお前らを避けてきたのに』ってね。そして俺は2丁の銃と6発の手榴弾で奴らに立ち向かっていったんだ…」

 チェンさんは中国メディアに対し、香港ではなく米国で約30年前に、映画を撮影中に起きたトラブルについて説明するつもりが、誤解が生じる内容になったと釈明しましたが、相次ぐ問題発言で激しいバッシングが起き、香港が生んだ大スターも苦境に立たされつつあるようです。

 とはいえ、ジャッキーさんの一連の“デモ規制擁護発言”については違った見方もあります。あれはは中国政府の肩を持つことが狙いではなく、急速な経済発展を遂げた中国で、民主化への準備ができておらず、どうしてよいか途方に暮れ、無軌道な行動に走りがちな貧困層へのいらだちがこうした発言につながったというのです。

 事実、昨今の経済発展で恩恵を被った富裕層はジャッキーさんの発言に共感しているともいわれています。ジャッキーさんの発言は、格差社会の急激な進展で貧富の差がどんどん開く昨今の中国を浮き彫りにするものといえるのかもしれません…。(岡田敏一)【関連記事】 ジャッキー・チェンの極端な共産党擁護発言に香港市民が反発 台湾アイドル大やけどの撮影所でまた死傷火災、中国映画業界の病巣 八路軍になって“日本兵”と戦え 中国の「抗日テーマパーク」 壊れてしまったカップルの夢…日本と中国、愛をはばむもの 超セクシー「北朝鮮の『少女時代』」は微妙な国内情勢を反映 バカの壁、霞が関呪縛を突破
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